2025年12月3日
不登校生徒を動物が癒す~ペットがもたらす変化とは?~

ペットを飼うきっかけはどう作る?我が家の場合
突然ですが、我が家には兎が2羽います。(兎の数え方は「~羽」が正しい、ということですが、日常会話であまり使わないので、伝わるかどうか不安になりますね・・・汗)
なぜ、2羽飼うことになったのか?これには不登校の娘のある一言が関係していました。
我が家の実際のエピソードを元に、「不登校あるある」の1つでもある「ペットが子どもを癒してくれる」ということが本当にあるのかどうか?実例をご紹介します。
「ペットショップ」は不登校生の外出の口実として使える?
不登校だった長女が、部屋に籠ったほぼひきこもり生活を送っていた小学6年生の頃、小2の妹がペットを飼いたいと言い出しました。初めは「犬を飼いたい」とか「フェレットを飼いたい」など、色々な動物の名前が挙がったのですが、飼いやすそうな動物として兎を選び、兎専門のペットショップに行きました。価格の相場も犬や猫と比べると手の出しやすい価格帯です。
不登校娘本人ではなく、妹のペットを選ぶのですが、「ペットショップなら一緒に行きたがるかも知れない」と思い、部屋に籠りっぱなしの長女にも声をかけてみました。こういう外出はいつも断られるのですが、5~10回に1回くらいは「行く」と言うので、粘り強く誘うしかありません。
今回は食指が動いたようで「行く」ということになりました。
出かけたのは・・・うさぎ専門のペットショップ 「うさぎのしっぽ」
【参考】ペットの相場・平均寿命は?
ペットの種類 | 販売価格の相場(税込) | 平均寿命の目安 | 備考 |
犬 | 約30万円 〜 55万円以上 | 約15年前後 | 小型犬(トイプードルやチワワ等)やハーフ犬が人気で高価格帯になる傾向。 |
猫 | 約25万円 〜 45万円以上 | 約10年 〜 15年 | スコティッシュフォールドやマンチカンなどが人気。飼い猫の方が長生きする傾向にある。 |
セキセイインコ | 約3,000円 〜 5,000円 | 約10年 | 普通のセキセイインコは安価だが、羽衣セキセイ等は1万〜3万円台になることもある。 |
うさぎ | 約1万円 〜 5万円 | 約5年 〜 10年 | ミニウサギは1万円前後、ネザーランドドワーフ等の品種ものは2万〜5万円程度が相場。 |
ハムスター | 約1,000円 〜 4,000円 | 約2年 〜 3年 | ジャンガリアンは約1,000円〜、キンクマや長毛種などは2,000円〜4,000円程度。 |
トカゲ | 約2万円 〜 8万円 | 約10年 〜 15年 | 価格は人気のフトアゴヒゲトカゲの場合。カラーや模様(モルフ)によって価格が大きく異なる。 |
参考:ペットの専門店コジマ公式サイト(2025年12月時点での生体販売価格の相場)
ペットショップにて・・・想定外の出来事が!
さすがは専門店。色んな種類の兎がいます。何十羽もの兎の中からお気に入りが見つかったようです。
そこで、その子を購入しようとしたところ、お店の方から「一緒にケージに入っている兎と姉妹の兎なので、離れることに慣らすため1週間後に来て欲しい」と言われました。
「姉妹を引き離す・・・!?(そんなこと、できない)」
姉妹を引き離すと言われて、すっかり動揺してしまった私たちは顔を見合わせていましたが、その時、不登校長女が小さい声で「・・・私も欲しい・・・」と言いました。
小さい頃は行きたい場所、食べたいもの、欲しいもの、娘から様々なおねだりをされたものでしたが、不登校になってから、「何かが欲しい」とか「やりたい」という事を全く言われなくなっていました。「おねだり」・・・久々にされるとこんなに嬉しいものだとは(涙)
「何かが欲しい」は生きていくための原動力!そんな姿を見せられてしまったら、もう即決です。「2羽ともお願いします。」と、クレジットカードを出してました。

寄り添う2羽の兎・・・当時の実際の写真
うさぎは1羽3~4万円、そんな認識だったのですが、どうやらうさぎにも「血統書つき」というものがあるようで、勢いで購入を決めたものの、後でお値段見たらちょっと涙が出る金額でした。写真は実際に購入した兎なのですが、ちょっと耳が短いですよね?ネザーランドドワーフという品種の兎は、耳が短い方がより確かな血統の持ち主で高価なのだそうです・・・。全く知りませんでした。でもその後の娘の変化を見ると、後悔はありません。
ペットを迎えた不登校娘はどう変化した?
ペットを迎えた不登校娘はどう変化したのでしょうか。学校に行く気力はおろか、何かを「おねだり」する意欲さえも失い、毎日淡々と生活していた娘にとって、自分がお世話をしないと生きていけない存在(=兎)を迎えた事は大きな転機となりました。
ひきこもっていた部屋からついに・・・?
兎をお迎えしたその日から、娘はリビングにリビングに設置してある兎のケージを掃除したり、餌や水をあげるなど、お世話をするために頻繁に部屋から出てくるようになったのです!
それまでは娘は入浴・食事などの時間帯を家族とずらしていて、同じ家に住んでいるのに顔を見られずに1日を終えることもありました。部屋から出てきた娘を見て、なぜか天岩戸から天照大御神が出てきた神話を思い出しました。我が家にとって神話級の出来事だったのです。

不登校生にとってのアニマルセラピー?
私は不登校ママ達とよくお話しをするので、このエピソードを紹介してみました。
すると出てくる出てくる・・・「うちの子もペットを飼って癒された」という経験談。
「猫が」「犬が」「鳥が」「トカゲが」お子さんを癒してくれたり、張り合いを与えてくれたという話を聞くことができました。実際、「アニマルセラピー」という療法もあるようです。
家庭でペットを飼う事も、アニマルセラピーの一種です。事実、ペットを飼っている人は飼っていない人より、年間20%前後病院に行く回数が減ったと言うデータがあります。 ドイツでは7500億円、オーストラリアでは3000億円もの医療費が、ペットの影響によって削減されています。
心臓疾患の患者さんに対する調査では、ペットを飼っている人は1年後に53人中3人死亡、飼っていない人は1年後に39人中11人死亡と言う、死亡率に大きな差が生じています。 一方、施設で長期に渡り生活をされている高齢者や障がいをお持ちの方は、犬などと触れ合う事により会話や笑顔が増え、表情の変化などの改善も見られるなど、 ペットによる効果が高く評価されているのです。
海外では教室に動物がいるって本当?
私は仕事でフィンランドの学校を見学させてもらった事があるのですが、発達上の何らかの課題を抱えている子どものいるクラスでは、教室の中に犬がいました。犬は生徒たちの間を自由に歩き回り、生徒は授業を受けながら時おり犬をなでていました。動物と共に過ごすことで安心して教室で過ごすことができるのだという説明を受けました。
欧米では珍しくない話のようで、ドイツ、ポーランド、スウェーデン、イギリス、アメリカでは教育手法の1つとして、犬との触れあいが取り入れられているそうです。
そう言えば・・・かつては日本でも学校に動物を飼っているのが当たり前でしたね。ただ、長期休暇中も当番を決めてお世話するなどの負担が大きいのか、娘の学校には動物がいないようです。調べてみたら、減少傾向にあるようです。
参考:小学校で消えゆく「動物飼育」・・・背景には教員の”働き方改革”
ペット選びは慎重に!~不登校生娘は犬を飼えるのか?~
我が家の場合は、初めは犬を飼いたいという話が出ていました。でも・・・毎日の朝夕のお散歩が難しいだろうという結論に至りました。もともと、飼い主は不登校娘ではなく、妹の方を予定していましたが、それでも、お世話は家族ぐるみになります。全員が飼い主としての戦力にならなくてはなりません。
不登校の子どもは、他の子どもに会う可能性のある時間帯に外に出るのを嫌がります「あ、久しぶり」なんて親しく声をかけられたら・・・?普通なら嬉しいこんな出来事が、想像しただけでも憂鬱な気持ちになってしまうものです。
私も仕事と家事に加えて犬の世話・・・はちょっと難しい状況でした。
そのため、我が家では室内で飼いやすい兎に決めました。草食動物なので餌代も高くなりすぎず、良かったです。余ったキャベツ、ブロッコリーの芯、りんごの皮なども食べてくれます。
外出の時は、夏場で2泊3日、冬場なら3泊4日くらいまでならたっぷりの餌と水を用意し、室温管理(エアコンつけっぱなし)をした上で自宅で過ごし、それを超える場合はペットホテルを使用しています。
ただし、あくまでもこれは我が家の場合の話です。こんな事を考えながら飼う動物を選んだという事例の紹介でした。各家庭の状況によって判断が変わってくることと思います。
動物を飼い慣れている方なら大丈夫だと思いますが、
・散歩は必要?
・餌代はどのくらいかかる?
・旅行中のお世話はどうする?お願いできる人はいる?
・家族がお世話できるか(時間はある?アレルギーは大丈夫?)
・飼育環境(室温管理・スペース)は大丈夫?
・寿命はどのくらい?(不登校の子どもが多感な時期と重ならないか?)
など、事前に検討しておくことが色々あります。命を預かることになるので、ペットを飼う場合はぜひ入念な下調べをしてからお迎えください!
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