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連休中に見逃さない!不登校の前兆チェックリスト

2026年4月9日

連休中に見逃さない!不登校の前兆チェックリスト

ゴールデンウィーク・大型連休と不登校の関係

ゴールデンウィーク明けに起こるとされる「五月病」の名前は聞いたことがある方が多いでしょう。年度替わりの新しい環境に適応しようと頑張っていた緊張の糸がふと切れてしまう・・・そんな、大人でも不調の出やすいこの時期は、お子さんの不登校が始まりやすい時期でもあります。

不登校はある日突然始まる場合もあれば、徐々に行けなくなる場合もあるため、「何月何日から始まった」というデータを出すのがむずかしいのですが、参考データとして18歳以下の自殺について40年間分のデータから、日付ごとに集計した結果を紹介します。

”18歳以下の少年・少女の自殺が最も多い日は夏休み明けの9月1日”・・・これは聞いたことのある方も多いと思います。次に多いのは”春休み明け”、そしてその次が”ゴールデンウィーク明け”です。悲しいことですが、学校生活のサイクルと自殺の発生タイミングが連動していることは明白です。

若者が自らの未来を考えられなくなるほどに追い詰められる連休や長期休暇明け、少しでも早くSOSに気づいてあげるためにどのようなことに注目すればいいのでしょうか?

参照:18歳以下の日別自殺者数(平成27年度自殺対策白書)

不登校の前兆チェックリスト

1,学校の準備に時間がかかる。なかなか起きない。

朝起きられなかったり、学校の準備に時間がかかる時、どのような声かけをしていますか?「早くしなさい!」「夜寝るのが遅いから~」「前の日に準備しておきなさい」などなどの小言を言って済ませるのが一般的だと思います。しかし、実はそれは「学校に行きたくない」という拒絶反応の表れの可能性があります。

2,部活や習い事を休みがちになる・やめる

学校に行く気力や体力が衰えているとき、いきなり「学校に行きたくない」とは言いにくい子どもは、部活や習い事を「休みたい」「やめたい」と言うことがあります。習い事の先生や部活の先輩が怖いから?練習が嫌なのか?他にやりたいことでもできたのか?と、学校の問題とは切り離してとらえてしまいますが、実は、子どものエネルギーが枯渇しているサインかも知れません。

3,友だちと遊ばなくなる、友だちの話をしなくなる

「友だちと喧嘩をした」「仲間外れにされた」「学年が変わってクラスに話せる人がいない」などの話であれば、わかりやすいSOSなのですが、子どもはこういうわかりやすい話はしてくれません。「親に話しても意味がない」または「親に話すと大ごとになりそう」「上手く言葉にできない」など、話してくれない理由は様々です。
そのため、友達と遊ばなくなったり、友だちの話を以前ほどしなくなるなどの変化を親の方で感じ取ってあげる必要があります。

4,甘えたりわがままを言うようになる、きょうだいをいじめる

学校が安心できる場ではなくなっている場合、お子さんの不安な気持ちは強くなります。そのため、不安を紛らわそうと甘えが出やすくなります。具体的には、母親から離れなくなったり、甘えの裏返しととれるようなわがままを言うようになることがあります。
また、可愛がっているはずの弟や妹、ペットをいじめるようになるのも、身内ならばストレスを受け止めてくれるだろうという、甘えの延長線上に見られる行動です。

5,風呂に入らなくなる、身だしなみを気にしなくなる

疲れている時にお風呂に入るのがおっくうになったり、髪型を整えたり洋服を選んだりすることが面倒になることは誰でもあることですが、続く場合は注意が必要です。お風呂に入るエネルギーさえも無い状態だったり、自分を大切にできなくなっていることの表れかも知れません。

6,宿題や家庭学習がおろそかになる

宿題をやらないのは「怠け」と捉えられがちですが、実は学校の勉強がわからなくなってきていて宿題をやることが困難な可能性があります。「宿題を一人でできない。わからない」というSOSが出せないまま、「怠け」と捉えられて家でも学校でも頭ごなしに叱られている場合、学校が辛い場所になってきているかも知れません。

7,人の反応を過度に気にする

「こんな事を言ったら笑われる」など、周囲の反応を気にしたり、友だちとのLINEの返信で、「絵文字をどのくらいの分量使うか」など些細な事を気にして中々返信できなかったり・・・と、相手の反応を過度に気にするのも不登校の子どもによく見られる行動です。これは、「前兆」というよりは、人一倍気遣いをする性質の表れです。
その性格から、気疲れすることも多く、ストレスを抱えている場合があります。

8,学校の先生の悪口を言う

子どもが学校の先生の悪口を言うことはよくあることです。友達同士の話題にもなりやすいです。
しかし、「子どもは自分が悪くても先生のせいにするものだから」とか「先生に抗議してモンスターペアレンツだと思われたくない」とか「嫌な先生との関係性も人間関係の練習になる」など、大人の発想で対応しているうちに、子どもの心が限界を迎えていることがあります。

9,腹痛、頭痛、吐き気、めまいなどの体調不良を訴える

これまで紹介したような内容がストレスとして蓄積してくると、ついに身体症状が出るようになります。腹痛・頭痛・吐き気・めまいがその主な症状です。病気の可能性を疑って病院に行っても、特に問題がなく「自律神経の乱れ」「疲労」「ストレス」など、薬を飲んで治すような種類ではない原因を告げられます。

10,学校を休みたがる

「学校に行きたくない」「学校って何のためにあるの?」「今日は休みたい」など、直接的な表現で学校を嫌がるようになる場合もあります。これらの言葉がきちんと言えずに、苦しんでいるお子さんも多いので、それは相当勇気を振り絞って出てきた言葉なのかも知れません。
「楽な方に流されている」「休ませると味をしめて癖になる」などと思いがちですが、これらの言葉が出てきたら、流さず、ぜひ、真剣に受け止めてあげてください。

チェックリストの使い方

1つでも当てはまったらお子さんと話し合いを!

さて、このチェックリストは、一般的に不登校の兆候として言われていることを挙げたものです。1つでも当てはまるものがあれば、お子さんとの話し合いの機会を持つことをお勧めします。
また、9,腹痛、頭痛、吐き気、めまいなどの体調不良を訴える」10,学校を休みたがる のいずれかが当てはまった場合は、話し合いだけでなく、今すぐにでも休ませることを検討してください。

「1つでも当てはまったらとは大げさな・・・」と思われることと思いますが、「気づいている項目が1つあっただけ」かも知れません。子どもと話してみると、実は3つも4つも当てはまる項目があることに気づく場合があります。

話し合う時は、できるだけ子どもが話しやすい状況を作ってください。話し合うと言っても、親の考えを伝えるための話し合いではなく、子どもの気持ちを引き出すための話し合いです。
「最近、友だちの話をしなくなったね。何かあった?」と、気づいていることを伝えながら聞いてみたり、「実はママ(パパ)も、子どもの時、宿題を忘れて怒られて~」と自分の失敗談を話して子どもが話しやすい雰囲気を作るなどしてあげると良いです。

実は私も不登校の兆候を「全スルー」した親の一人です

さて、今はフリースクール・通信制高校提携施設の代表として情報発信をしている私ですが、自身の娘が不登校になった時には、これらの兆候に何も気づいていませんでした。
なので、「9,腹痛、頭痛、吐き気、めまいなどの体調不良を訴える」という状況が突然やってきたという認識しかできていませんでした。親子仲も良く、娘は何でも私に話してくれているし、友だちとも仲が良く、学校の先生からも褒められることが多く、いじめや不登校などの問題とは無縁・・・と思っていました。

当時の私がこのチェックリストを使ってチェックしても、「習い事をやめる」と「体調不良」の2つしかチェックをつけられなかったことでしょう。それはすべての兆候を明るくバッサリと切り捨てていたからです。

「先生の指導が納得いかない」
→「確かにそうだね。ママも同じように感じるよ。でも、先生側にもこんな事情があったのかもね。」

「習い事をやめたい」
→「そっか。わかった。そろそろ〇〇もできるようになってきたからいいんじゃない?土曜日が空いたから代わりに前に興味あるって言っていたバレエでも始める?」

「友だちからこう思われたら・・・」
→「へえ!そんな事気にしてたんだね。人は自分が思っているほど他人のことなんて気にしていないから大丈夫よ!」

一事が万事、こんな調子でした。一見、美しい正論を、「理解ある親風」に、明るく押し付けられたら、子どもには反論の余地がありません。今思うと、娘の「わかった。」で会話が終わることが多かったように思います。娘は本当に言いたかったことが言えずに終わっていたことでしょう。

そうです、ここまで記してきたアドバイスの多くは、私の経験を反面教師としたものでした。
不登校の兆候に関する情報は以前と比べると格段に増えてきているとは思いますが、「兆候をキャッチする力」が弱いとこうした情報も役立てることができません。ぜひ、私の事例を悪い例として参考にし、お子さんのSOSに向き合ってみてください。

まとめ

ゴールデンウィークのような連休は、子どもにとって「心と体を休める時間」であると同時に、学校への不安やストレスが表面化しやすいタイミングでもあります。

今回ご紹介したチェックリストは、どれも一つひとつは「よくあること」に見えるかもしれません。
しかし、その小さな変化の積み重ねこそが、お子さんからの大切なサインです。

大切なのは、「正しく判断すること」よりも、
「気づこうとする姿勢」と「受け止めようとする関わり」です。

もし気になる様子があれば、すぐに結論を出そうとせず、
まずはお子さんの言葉や表情にゆっくり耳を傾けてみてください。
たとえうまく話せなくても、「わかろうとしてくれている」と感じられること自体が、子どもにとって大きな安心につながります。

そして、「学校に行くこと」だけが正解ではありません。
一度立ち止まってエネルギーを回復することも、これからの長い人生にとってはとても大切な時間です。

「このままで大丈夫だろうか」「他にどんな選択肢があるのだろうか」と感じたときは、
すぐに何かを決断しようとしなくても大丈夫です。まずは情報を集めることから始めてみてください。

たとえば、私たちが運営しているフリースクール「コクーンアカデミア」でも、同じような悩みを抱えた保護者の方からのご相談を日々お受けしています。
通う・通わないに関わらず、「こういう関わり方もあるんだ」と知るだけでも、少し気持ちが軽くなることがあります。

お子さんにとって安心できる居場所や関わり方は、一つではありません。
ご家庭に合った形を見つけるための一歩として、ぜひ無理のない範囲で視野を広げてみてください。

このチェックリストが、連休明けに向けて、
お子さんの小さな変化に気づくきっかけとなれば幸いです。


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監修者 峰嶋 聡子

コクーンアカデミア代表/株式会社スタディラボ上席執行役員/首都圏大手学習塾にて中学受験算数指導15年/一般財団法人日本アンガーマネジメント協会認定 アンガーマネジメントコンサルタント®/不登校の娘を持つ母/学習塾のノウハウと不登校保護者の視点を組合わせたフリースクールを創業

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